2013年11月26日

「木材推進シリーズセミナーVol.1」に参加

木材推進シリーズセミナーVol.1「環境建築の作品性と木材」に参加してきました。
坂 茂さん、野沢正光さんの作品紹介と設計プロセスのなかでの木の扱い、平川 泰彦さん(木材・合板博物館副館長)による木についての講演(詳細下記)、三宅理一さんの講演でした。



坂さんの作品についてはここでは割愛させていただきますが、話の途中にでてきたコメントが印象的でした。言える範囲で下記に。
・日本の木造耐火の基準は他国に比べ厳しすぎる。火事のリスクはどの国も変わらないのだから、、、
 3D加工技術も海外から遅れ、かつ妙な方向性の技術開発がすすみ、ガラパゴス化している。
・計画する際には、問題点を見つけ出し(ない場合はつくりだし)、それをデザインで解決する、
 という設計プロセス
・ほとんどの資源不足問題は、資源自体の不足ではなく、流通バランスの問題。
・商業目的の建築は、RC、S造などどのように丈夫につくろうが仮設。恒久性は、
 利用者に愛されることで獲得できる。
(阪神大震災時につくられた紙の教会は、台湾に移設され今でも使われている)


平川さんによる講演は主に下記3点
・木の性質
・木材(森林・林業)と環境問題
・福島の木材の放射能汚染について

環境問題については、木の炭素ストックについてでした。とくに、建材という観点でいろいろなお話がありました。「木造住宅は炭素ストックとなる」とのことで、木造建築物が建てられ、その建物が存続しつづける限りは、その木部は炭素ストックとなる、とのことです。ただし、建物が解体されたら、それは炭素排出側へ移行するので、どんどん建てれば良い、という話ではありません。しかしRC、S造にはストック力がないので、同じ建てるなら木造が◎。
ここで、国産材の飽和状態のはなしが出てきます。燃料としての木材利用が減り、また輸入材の利用という近年の歴史のなかで、国内の林業が衰退し、木自体は飽和状態になり、山が荒れ、様々な問題を引き起こしています。荒れていく森林というのは、自然に変える、といえば聞こえは良いですが、実際はその森林内で炭素のサイクルが成立してしまい、人間社会の炭素とかかわりを持たない森林となってしまう(研究がすすめられている段階)のでよろしくないようです。そのため国として国産材の活用の一環として林野庁、国交省が動き、木造建築物の推奨がすすめられています。

福島の木材にどれくらい放射能が入っているか、という話。植物である以上、他の植物と同様入る可能性はある。しかし、木は表面以外はほとんど死んでおり、幹からの検出はほとんどなく、製材後も表面付着物が中に入り込むことはない。
木材として安全である。理由は2つ。
・県産材に対し、福島県木材協同連合組合連合会が自主検査をし、
 安全性の確認後出荷している
・県下大半の森林では、空間線量率1μSV/h以下で、その地域の材は
 放射能はほとんど検出されていない
 ※→検査結果

とのことでした。




posted by しまだ at 22:15| Comment(0) | 技術
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