2014年04月23日

JIA環境セミナー(2014/04/22)参加

JIA環境セミナーに参加してきました。今回のタイトルは
「建築とエネルギーの自立で地域が元気になれる」
講演者:西沢立衛さん、ユッタ・ガウクラさん、彦根アンドレアさん(講演順)

JIA環境セミナーは昨年から始まったセミナーで、これからのエネルギー問題をこれから取り組んでいく上で、皆で意見を出し合い方向性を探っていこう、という集まり。意匠設計の建築家、様々な分野の専門家、活動している人々がテーマについて語り、なにが起こるでしょう?という手探り感満載ながらも具体化や普及に向けて考えていきます。

□ユッタ・ガウクラさん(ソーラーコンプレックス社)
電気・温水をほぼ100%自給している村を「バイオエネルギー村」という。ドイツでバイオエネルギー村をふやすべく活動をしている。エネルギーコストは、エネルギーを地域外から購入すると、そのコストの多くは地域外にお金が流出してしまう。ソーラーコンプレックス社というのは地域住民が資本を出し合って設立したエネルギー供給会社で、大規模かせず、その地域での活動とすることで、このお金の外部流出を防ぎ地域内で循環させることができる。また、発電施設の建設、バイオマスの資材を生産する林業・農業を活性化させる。また、ソーラーコンプレックス社の株は14万円くらい(2014年4月為替)より購入可能で、地域の住民や企業が多く保有しているので、営業利益も地元に分配される。このようにして、エネルギーの自立は地域の活性化をもたらす上での効果は大きい。

事例:マオエンハイム(人口430人、100世帯) http://www.alterna.co.jp/5462
村全体のエネルギーコストは年間30万ユーロ。以前はその6%(販売店など)しか村内に利益がでず、残りは村外のエネルギー供給会社に流れていたが、バイオエネルギー村となった現在では900%の自給を実現でき、余剰は外部へ売電している。また上記のような産業活性ももたらしている。工場の排熱利用も導入。
→南ドイツ、ボーデン湖地方(人口50万人)の地域で2030年までに100%自給を目指し活動中(2000年設立→2010年時点で6000世帯分のエネルギー生産実現)

普及の実現に必要なのは、お金や技術の問題ではなく、地域として取り組んでいくかどうか、である。普及のために必要なのは以下。
・コンセプトの開発
・同志の獲得
・経済面を前面に(エコではなく)
・全員が得をする、というメッセージ
・最大の問題は、誰がリスクとチャンスを負うか、プロジェクトの担い手(人、企業)となるか

□彦根アンドレアさん
日本でも、ボーデン湖と同じような自然環境は多くあり、バイオエネルギー村の実現は可能。地方で取り組み始めている地域もある。大規模ソーラー・風力は自然エネルギー利用ではあるが、大手企業に利益の大半は流れてしまう。さらに海外製システムの導入となると、利益が外国に流れてしまう。エネルギー自立による地域活性をすすめていきたい。
普及の上で、エネルギーの問題というのは話として面白くなく、人々に届きにくい、、、。また、発電システムは見た目が美しくなく、アートの力が必要。アートによる地域活性化の例は日本でもいろいろある。
・くまもとアートポリス:地域自立をめざしてはじめられた
・直島:アートと自然を通じ、地域と人を関係づけてている。エネルギー問題にも取り組み。
・越後妻有:人は自然の一部。人間と自然の関係のモデルをめざす

「美しい資源で美しくエネルギーをつくる」という取組としてのEneArt、BECO。エネルギー、建築、経済がバラバラに動いており、ただ経済の話だけでエネルギー対策をすすめると、美しくならない。どうやっていこうか、と案を出し合いたい。日本で普及させるためにはなにがよいか。

□西沢立衛さん
「環境とつながる」「人がつかいたくなる」ということを考えている。 つながり、といったときに空間としての開放・閉鎖ではなく、まちと建築空間の連続した経験・体験をイメージしている。 豊島美術館の場合、ランドスケープと一緒に計画したが、チケット購入窓口から美術館入口までの動線を長くして棚田など島の景観をみせることで、美術館自体が目的でなく、島の景観散策の流れの中で美術館の入口が現れる、という感じにしたかった。建築は土地から動かすことができないが、だからこその面白さ、というなかでの環境との関係性。建築一つが活性化をさせることはなく、つかっていこう、たたき台として何かしてやろう、という当事者の情熱が必要。人間がどう挑むか、挑みがいのある建築、機能的やつかいやすいわではないが、挑む・仕事をする、、、働く・生きることの喜びが大切かと。使いたくなるような、、、。

文化は一番まずしいときに現れると思う。箸でたべるとか。経済の余裕と関与していないところであり、建築はここにかかわっている。

「システム」という、本来人間の側にあるものが、現代では産業側にあり、人間の介在が排除されてしまった感がある。政治や憲法のように、、、。人間性の介在しないようなエネルギー生産は恐怖では。その上では、ソーラーコンプレックスのような地域の人々の中で生きてくるやり方はすばらしいと思う。

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以上です。
posted by しまだ at 09:50| Comment(0) | 技術
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